マスクイメージマイボイスコムは2009年11月20日、新型インフルエンザに関する調査結果を発表した。それによると調査母体のうち新型インフルエンザ対策商品を新たに購入していない人は、その理由として「特に準備をしなくても対処できると思う」を挙げている人がもっとも多いことが分かった。以前から準備が万端整っているか、あるいは状況について軽視している傾向が見受けられる。また、「お金がかかる」「面倒」など事態を重要視していない意見や、「何を購入したらよいか分からない」など、情報そのものの不足がうかがえる項目も上位についているなど、気になる傾向も確認できる(【発表リリース】)。



今調査は2009年11月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万3813人。男女比は46対54で、年齢階層比は10代から40代まで1%・12%・34%・31%と、50歳以上が22%。

調査母体のうち新型インフルエンザ対策として「新たに購入したものは無い」と回答した人は30.2%に達している。その人たちに対し、どうして購入しないのか、その理由について複数回答で尋ねたところ、もっとも多い回答は「特に準備をしなくても対処できると思う」で31.4%に及んでいた。冒頭でも触れたが、これが「流行云々言われる前から準備を常に整えていた」のか、それとも事態を甘く見ているのかいずれかが考えられるが、恐らくは大部分が後者に該当するものと思われる。

新型インフルエンザ対策商品を購入しない理由(新たに購入していない人、複数回答)
新型インフルエンザ対策商品を購入しない理由(新たに購入していない人、複数回答)

第二位の「お金がかかる」も、「コスト」と「対策の重要性」を天秤にかけて「お金がもったいない」とする考えを重視した上での回答であり、性質的にはトップの項目と同じようなもの。「対策しなくても何とかなるだろう」という思いが、新たに対策備品を購入しない選択をさせている。

その他上位項目を眺めると、「問題への軽視」「情報不足」「不安・不信」の3要素が理由としてまとめられる。この項目は何も新型インフルエンザに限った事では無く、対処すべき突発性の何かが起きている・起きそうな時に、対策が遅れる要因として挙げられるものに他ならない。例えば地震対策を頭に思い浮かべて欲しいが、3項目はそれぞれ「自分が住んでいる場所では大きなものは起きないだろう、起きても大丈夫」「どんな対策をすれば良いのか分からない」「言われている対策・対応で本当にいざという時に対処できるのか」と置き換えることができよう。

幸いにも「情報不足」はインターネットなどを使えばある程度克服できるが、その他の2項目は一人ひとりが積極性を持たなければ対処できない。対策をした結果、無駄になったらそれはそれで「良かったね」で事が済むからそれでよい。逆に対策をせずに対応が出来なくなった場合、「ちゃんと手立てをしておけば……」と後悔するよりは、はるかにマシなのだから。



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