CMでお馴染みのあのクスリイメージマイボイスコムは2010年2月22日、解熱鎮痛剤に関する調査結果を発表した。それによると調査母体では、知名度・普段利用する・もっともよく利用する、の3項目において「バファリン」が解熱鎮痛剤として最多支持を集めるという結果が出た。例えば認知度を見ると、88.4%という高回答率を得ている。その他「EVE」「ノーシン」「セデス」など、誰もが名を聞けばすぐに分かりそうなブランドが上位を独占しているのが確認できる(【発表ページ】)。



今調査は2010年2月1日から5日にかけてパソコンのインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万3456人。男女比は46対54で、年齢階層比は10代2%・20代13%・30代35%・40代30%・50歳以上20%。

薬箱に欠かせないお薬の一つが解熱鎮痛剤。ちょっとした体調不良や風邪で熱が出たり頭痛を感じ、それが我慢できないレベルになった時、お世話になる経験をした人も少なくないはず。そして実際には滅多に使わないものでも、「いざ」という時に備えておくと、その存在自身が頼もしいものとなる(保険のようなものだ)。

そこでその解熱鎮痛剤について、名前を知っているもの、そして普段利用しているもの、さらにはもっともよく利用しているものについて、前者二つは複数回答、最後の「もっともよく-」は当然択一で答えてもらったところ、いずれの項目でも「♪頭痛にバファリン-」のコマーシャルで有名な「バファリン」がトップについた。

↑ 解熱鎮痛剤について
↑ 解熱鎮痛剤について

得体のしれない薬を購入して使う状況は考えにくいこともあるが、知名度・認識度の高い薬ほど普段から使われ、もっともよく使われる薬として選ばれる傾向がある。利用頻度としては「バファリン」以外は「EVE」「ノーシン」「セデス」「ナロン」までが有力候補で、あとは残念ながら誤差の範囲でしか無い。実際、飲料水や調味料のように複数社のものを飲み比べて云々という機会も少ないし、常備するのはせいぜい1つか2つ分。と、なれば「良く聞くメーカーのが安心よネ」という感覚で選んでいる(知らないモノは選ばない)と考えれば納得もいく。

なおこれら市販の解熱鎮痛剤を選ぶ際の重要視点としては、ネーミングやパッケージなどは関心度が低いという、興味深い結果も出ている。

↑ 市販の解熱鎮痛剤を選ぶ際は、どのような事を重視して選んでいますか?(利用者限定、複数回答)
↑ 市販の解熱鎮痛剤を選ぶ際は、どのような事を重視して選んでいますか?(利用者限定、複数回答)

似たような傾向は【腰痛や肩こりに使うその薬、選ぶポイント「効果」?「ブランド」!?】など他の薬でも見られるが、何よりも「効能・効果」が大切で次に「価格」が重要視されるという点に違いは無い。ではなぜ知名度が高い薬ほどよく使われ、利用頻度も高いのかということになるが……結局は、どんな商品にも共通する大原則「まずは知ってもらわないと買う・買わないの選択肢にすら入らない」ということで納得がいく。

まずは選択肢の中に取り込んでもらい、その上で「効能・効果」「価格」で選んでもらう。そしてよほどのことが無い限り、多くの薬では効能や価格に劇的な違いが出ることは無い(比較使用したり、ある薬の効果が今一つで別の薬を使ったら……というパターンは考えられるが、さほど多い事例では無い)。お薬の世界では効用・効果など基本的スペックの面での努力同様に、「まずは知ってもらうこと」が重要なポイントとなるわけだ。


■関連記事:
【胃腸薬、知名度も利用度もトップはお馴染みのあの薬】



スポンサードリンク