医療従事者医療、介護、福祉関連の情報を取り扱う企業の集客サポートを行うセキュア・テクノロジー・パートナーズは2010年4月9日、医療、介護従事者に対する内閣支持率調査結果を発表した。それによると現行内閣の支持率は27.4%で、不支持率の60.9%を大幅に下回ることが分かった。同様の条件下で1か月前に行った結果の27.8%・60.7%と比べ、さらに不支持率が上昇していることが分かる。また、支持者の支持理由としては「特に理由が無い」が最大で70.1%となり、前回の65.8%と比べてさらに上昇していることも明らかになっている([発表リリース])。



今調査は2010年4月1日から4月7日にかけてSecureTPリサーチに登録している現役の医療、介護従事者を対象にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は5928人。男女比、年齢階層比、従事している医療機関などの項目は非公開。また同年3月にもほぼ同じ条件下で同一項目による調査も行われており、今件一部グラフではその結果も併記している。

調査結果によると2010年4月時点で現行の鳩山内閣に対する支持率は27.4%。それに対して不支持率は60.9%、分からないとした人は11.7%となった。

↑ 医療、介護従事者による内閣支持率
↑ 医療、介護従事者による内閣支持率

1か月前と比べると支持率がやや低下、不支持率・分からない派がやや上昇している。

それでは内閣不支持者に「どうして不支持なのか」について尋ねると、最大の要因として挙げられたのは「政党を支持できない」で33.2%、ほぼ同数の31.9%で「総理自身を支持できない」がついた。

↑ 医療、介護従事者による内閣不支持理由(不支持者限定)
↑ 医療、介護従事者による内閣不支持理由(不支持者限定)

1か月前と比べると総理自身・閣僚への不支持理由が増加し、政党へのそれが減少している。

一方で支持者による支持理由として(同様の選択肢を提示した上で)もっとも多くの人が挙げたのは「特に理由は無い」。実に7割を超える人が「理由が無いことを理由」として掲げている。

↑ 医療、介護従事者による内閣支持理由(支持者限定)
↑ 医療、介護従事者による内閣支持理由(支持者限定)

1か月前の調査結果と比べると総理自身・閣僚・政党といった具体的要件の割合がそれぞれ減り、「特に理由は無い」のみに吸収されていることが把握できる。

最後に両調査期間における支持政党を。4月においては「たちあがれ日本」は調査期間中では未発表だったため選択肢には入っていない。

↑ 支持政党は?(4月において「たちあがれ日本」は選択肢に無し)
↑ 支持政党は?(4月において「たちあがれ日本」は選択肢に無し)

共産党がわずかに支持率を伸ばし、みんなの党がそれなりに数を増やした以外は、ほぼすべての党で支持率が減り、「支持政党なし」が増加しているのが分かる。



「他愛もない情報」を提供するという観点も合わせ、直接政治系のニュースをお知らせすることが無い当サイトだが、今件はあえてこのようにグラフ化した上で極力そのままの数字をお知らせした。事由は大きく二つあり、一つは「医療、介護従事者」という生活に身近な専門職を対象とした、多数の調査母体による結果なため、非常に貴重なデータであること。そしてもう一つはテレビや新聞となどのいわゆる「レガシーメディア」が同領域を対象とした調査結果は大きく取り上げることはない、取り上げたとしても独自調査で調査母体が1ケタは少なく精密度・信用度で劣るのが容易に想像できたことによる。

調査結果を見直してみると、特に支持者の支持理由で7割が「特に理由は無い」でその値が増大していること、支持政党への支持率がほぼ総じて減少していることなどから、少なくとも調査母体(医療、介護従事者)においては明確に「支持すべき」対象が見つけ難いことが推測できる。

新しい選択肢を提示できない為政者側にも問題があるし、既存の選択肢の実情を「正確に」伝えることができない報道側にも問題があるととらえることもできる。

恐らくはセキュア・テクノロジー・パートナーズ側は来月以降も定点観測の形で同様の調査を行うものと思われる。上記二つの理由から、当サイトでも出来得る限り追跡していく予定である。