
まずは感染症名を「インフルエンザ」(新型インフルエンザ+季節性インフルエンザ)に設定し、「5年間比」をクリックした上で「更新」をした結果が次のグラフ。

↑ 東京都における「インフルエンザ」の週単位報告数推移(2010年14週目までも含めた過去5年間)
数週間前から発表データが2010年のものに更新されているため、最新データは赤色に違いはないものの、一番左に移行している。数字の動きとしては数週間来継続して減少を続けた後、ゼロ前後で推移している(青丸で囲った部分)。報告数そのものも少なめで、定点あたりの人数はほぼゼロに近い状態にまで近づいている(観測数合計23に対して定点数は286。定点数あたり平均は0.0804)。
例年の患者数推移傾向と比較して、「季節性インフルエンザ」の報告数が多少なりとも含まれている可能性も考えれば、直近においては「新型インフルエンザ」の増加の時期は過ぎ去り、現在は収束状態に等しいと断じてよい(※専門家による言及ではないことに注意)。もちろん報告数がゼロになったわけではないので、注意を要する状況には違いないものの、過敏に反応するほどのものではない。
今データからだけでは断言できないが、例年のパターンと比較すると、すでに現在は季節性インフルエンザですら峠を過ぎた時期に該当したものと見て問題はない。2006年・2008年同様に「誤差の範囲内」時期に移行しているようだ。昨年パターンを考慮すると、このまま30週くらいまではゼロ付近をうろうろするのだろう。
各週の報告数全体における若年層の割合は、学校生活という特殊な(そして感染がおこりやすい)閉鎖環境で過ごす時間が長いことから、20代までが多かった。しかしその割合は最新データでは、ここ数週間の傾向同様に、報告絶対数が少ないので数字上のぶれが生じているため、あまり参考にはならない。あくまでもデータの連続性を持たせるための、儀式的レベルでしかないこともあり、高齢者の比率が多少増えていてもさほど気にすることは無い。

↑ 東京都におけるインフルエンザの報告数(年齢階層別、該当週合計に占める割合、2009年1-6週と27-53週、2010年14週まで)

東京都におけるインフルエンザの報告数(年齢階層別、2009年27-53週と2010年14週まで、積み上げグラフ)
一枚目のグラフと合わせて動向を眺め見る限りでは、新型インフルエンザが従来のインフルエンザを「食った」、あるいは同一化した現象の影響として、今年度は例年より早く「(新型も含めた)インフルエンザの流行」は終焉を迎えているように見える。
以前から繰り返しお伝えしているように、感染拡大の場となりやすい教育機関では「日常の健康管理のためにも」うがいや手洗いを忘れずに行うこと、十分な睡眠と栄養管理で身体の抵抗力を強固なものとしておく、体調不良時には「電話で連絡を入れて相談した上で」医療機関におもむくなど、季節性インフルエンザ同様の対応を「確実に行う」「繰り返し行う」ことの大切さを強調しなければならない。季節性インフルエンザですらその流行時期は過ぎてしまったが、習慣化させるためにも、そして健康維持の目的でも、これらの行為は継続した方が良い。
昨今では新型インフルエンザのパンデミック宣言に関する疑問符を投げかける報道が、相次いで目に留まる。要は「大げさすぎた」「神経過敏」というものだ。果たしてその批判が正しいものか否か、過去のパンデミックの事例(先のスペイン風邪など)を見る限り、まだ早いのではないかというのが正直な感想ではある。
あるいは保険と同じ考えで「大事に至らなくて良かった」という考えをしておいた方が無難。それとも宣言を批判する人たちは「大きな犠牲を生じるレベルの大流行に陥った方が良かった」とでも考えているのだろうか。

↑ 東京都における「インフルエンザ」の週単位報告数推移(2010年14週目までも含めた過去5年間)
数週間前から発表データが2010年のものに更新されているため、最新データは赤色に違いはないものの、一番左に移行している。数字の動きとしては数週間来継続して減少を続けた後、ゼロ前後で推移している(青丸で囲った部分)。報告数そのものも少なめで、定点あたりの人数はほぼゼロに近い状態にまで近づいている(観測数合計23に対して定点数は286。定点数あたり平均は0.0804)。
例年の患者数推移傾向と比較して、「季節性インフルエンザ」の報告数が多少なりとも含まれている可能性も考えれば、直近においては「新型インフルエンザ」の増加の時期は過ぎ去り、現在は収束状態に等しいと断じてよい(※専門家による言及ではないことに注意)。もちろん報告数がゼロになったわけではないので、注意を要する状況には違いないものの、過敏に反応するほどのものではない。
今データからだけでは断言できないが、例年のパターンと比較すると、すでに現在は季節性インフルエンザですら峠を過ぎた時期に該当したものと見て問題はない。2006年・2008年同様に「誤差の範囲内」時期に移行しているようだ。昨年パターンを考慮すると、このまま30週くらいまではゼロ付近をうろうろするのだろう。
各週の報告数全体における若年層の割合は、学校生活という特殊な(そして感染がおこりやすい)閉鎖環境で過ごす時間が長いことから、20代までが多かった。しかしその割合は最新データでは、ここ数週間の傾向同様に、報告絶対数が少ないので数字上のぶれが生じているため、あまり参考にはならない。あくまでもデータの連続性を持たせるための、儀式的レベルでしかないこともあり、高齢者の比率が多少増えていてもさほど気にすることは無い。

↑ 東京都におけるインフルエンザの報告数(年齢階層別、該当週合計に占める割合、2009年1-6週と27-53週、2010年14週まで)

東京都におけるインフルエンザの報告数(年齢階層別、2009年27-53週と2010年14週まで、積み上げグラフ)
一枚目のグラフと合わせて動向を眺め見る限りでは、新型インフルエンザが従来のインフルエンザを「食った」、あるいは同一化した現象の影響として、今年度は例年より早く「(新型も含めた)インフルエンザの流行」は終焉を迎えているように見える。
以前から繰り返しお伝えしているように、感染拡大の場となりやすい教育機関では「日常の健康管理のためにも」うがいや手洗いを忘れずに行うこと、十分な睡眠と栄養管理で身体の抵抗力を強固なものとしておく、体調不良時には「電話で連絡を入れて相談した上で」医療機関におもむくなど、季節性インフルエンザ同様の対応を「確実に行う」「繰り返し行う」ことの大切さを強調しなければならない。季節性インフルエンザですらその流行時期は過ぎてしまったが、習慣化させるためにも、そして健康維持の目的でも、これらの行為は継続した方が良い。
昨今では新型インフルエンザのパンデミック宣言に関する疑問符を投げかける報道が、相次いで目に留まる。要は「大げさすぎた」「神経過敏」というものだ。果たしてその批判が正しいものか否か、過去のパンデミックの事例(先のスペイン風邪など)を見る限り、まだ早いのではないかというのが正直な感想ではある。
あるいは保険と同じ考えで「大事に至らなくて良かった」という考えをしておいた方が無難。それとも宣言を批判する人たちは「大きな犠牲を生じるレベルの大流行に陥った方が良かった」とでも考えているのだろうか。
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