
今調査は2010年12月21日から27日にかけて20-69歳の男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は1対1、年齢階層は20代から60代まで10歳区切りで均等割り当て。
【日本人の「3人に2人が『がん』になる」「2人に1人が『がん』で亡くなる」・がんの2015年問題とは】や【「日本人の死因トップはがん、中でも肺がんが多い」知らない人は6割】などにもあるように、統計上でも「がん」は身近な病気。今調査母体でも6割近くの人が「自分もがんを発症する可能性がある」と認識している。

↑ 将来自分ががんになる可能性(再録)
また、がん予防に有効であるとして知られている項目のトップは「禁煙」で、全体的に男性よりも女性の方が高い認知度を見せている。

↑ がん予防に有効と知っているもの(複数回答)(再録)
それではそれらの「がん予防に有効だと思われる事柄」は、どの程度実践されているのだろうか。心がけていることについて同じ項目を提示して、複数回答で答えてもらったのが次のグラフ。全体では最多回答率は「喫煙」が位置していることには違いないものの、実践している人は3割足らずでしか無い。

↑ がん予防のために心がけていること(複数回答)
「知っていること」だけでなく「心がけている」でも、男性より女性の方が積極的な姿勢を見せているのが分かる。「禁煙」「お酒」など、いわゆる「飲む」方面ですら、男性とほぼ変わらない値を見せている。
他方気になるのは一番右、「特にない」の項目。全体で約4割の人が「がん予防を意識してしていることは何も無い」としている。「がん予防に有効と知っているもの」の設問で「知らない」との回答は1割だったので、9割の人は何らかの方法を知っていることになる。にも関わらず4割が無実践。意識することと実践することはまた別の問題で、問題の難しさが見て取れる。
やや余談になるが、「がん予防に有効と知っているもの」の認知率に「心がけているもの(実践率)」を乗じることで、「がん予防の行動実践率」が計算できる。つまり「知っている人のうちどれほどの人が、実際にそのがん予防行動をしているか」ということだ(知らない人もその行動をしているかもしれないが、その行動が「がん予防」にプラスとなることは知らないので、「がん予防として心がけている」という回答はできないことになる)。

↑ がん予防の行動実践率(心がけている割合÷知っている割合)(複数回答)
例えば「禁煙」なら、「禁煙ががん予防につながる」と知っている人の半数強が「だから実際に禁煙しています」と回答していることになる。
これを見ると、「免疫力を高める」は摂取食品の認知の問題があるから仕方ないが、「定期的ながん検診」が少なめなのが気になる。やはり【女性の乳がん検診、ハードルは「費用」】などでも触れたように、乳がん検診のハードルとして「検診費用」が立ちはだかっているのが問題なのだろう。
■関連記事:
【「がん」を怖い病気だと思う人は9割近く】
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また、がん予防に有効であるとして知られている項目のトップは「禁煙」で、全体的に男性よりも女性の方が高い認知度を見せている。

↑ がん予防に有効と知っているもの(複数回答)(再録)
それではそれらの「がん予防に有効だと思われる事柄」は、どの程度実践されているのだろうか。心がけていることについて同じ項目を提示して、複数回答で答えてもらったのが次のグラフ。全体では最多回答率は「喫煙」が位置していることには違いないものの、実践している人は3割足らずでしか無い。

↑ がん予防のために心がけていること(複数回答)
「知っていること」だけでなく「心がけている」でも、男性より女性の方が積極的な姿勢を見せているのが分かる。「禁煙」「お酒」など、いわゆる「飲む」方面ですら、男性とほぼ変わらない値を見せている。
他方気になるのは一番右、「特にない」の項目。全体で約4割の人が「がん予防を意識してしていることは何も無い」としている。「がん予防に有効と知っているもの」の設問で「知らない」との回答は1割だったので、9割の人は何らかの方法を知っていることになる。にも関わらず4割が無実践。意識することと実践することはまた別の問題で、問題の難しさが見て取れる。
やや余談になるが、「がん予防に有効と知っているもの」の認知率に「心がけているもの(実践率)」を乗じることで、「がん予防の行動実践率」が計算できる。つまり「知っている人のうちどれほどの人が、実際にそのがん予防行動をしているか」ということだ(知らない人もその行動をしているかもしれないが、その行動が「がん予防」にプラスとなることは知らないので、「がん予防として心がけている」という回答はできないことになる)。

↑ がん予防の行動実践率(心がけている割合÷知っている割合)(複数回答)
例えば「禁煙」なら、「禁煙ががん予防につながる」と知っている人の半数強が「だから実際に禁煙しています」と回答していることになる。
これを見ると、「免疫力を高める」は摂取食品の認知の問題があるから仕方ないが、「定期的ながん検診」が少なめなのが気になる。やはり【女性の乳がん検診、ハードルは「費用」】などでも触れたように、乳がん検診のハードルとして「検診費用」が立ちはだかっているのが問題なのだろう。
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