子供の花粉症【大王製紙(3880)】は2011年3月1日、子供の花粉症に関する意識調査結果を発表した。それによると調査母体においては、子供の40.6%に花粉症の疑いがあることが明らかになった。発症が確認された年齢としては6歳までに過半数を超え、9歳までで8割を超える結果が出ている([発表リリース、PDF])。



今調査は15歳以下の子供を持つ母親に対してインターネット経由で2011年2月10日に行われたもので、有効回答数は1000人。子供の年齢区分で0-3歳・4-6歳・7-9歳・10-12歳・13-15歳で均等割り当て。

老若男女を問わずこの時期は花粉症にさいなまれる人がそこかしこで見受けられ、春の到来を改めて思い知らされることになる。一方で昨今では昔と比べ、花粉症を発症する年齢層が広がり、多くの子供にも発症している感がある。

今調査においては、15歳以下の子供のうち2割強がほぼ花粉症、2割近くが花粉症の疑いがあるという認識を母親が持っていることが明らかになった。

↑ 自分の子供(長男・長女)は花粉症か
↑ 自分の子供(長男・長女)は花粉症か

今調査対象は15歳以下に限定していることや、日本における人口構成比とは区分ごとの配分が異なること、母親の認識であって確実に花粉症と断じることはできないものの、「日本の子供の約4割が花粉症の可能性が高い」という判断材料にはなる。

この「花粉症発症可能性のある子供」を持つ母親に、その子供がいつ頃花粉症の症状を有するようになったかを聞いたところ、0-3歳時点ですでに症状が確認できたとする意見が1/4を超えていた。

↑ 自分の子供(長男・長女)が花粉症になったのはいつ頃か(花粉症・多分花粉症回答者限定)
↑ 自分の子供(長男・長女)が花粉症になったのはいつ頃か(花粉症・多分花粉症回答者限定)

冒頭でも触れたように6歳以下で区切れば過半数の59.1%と6割近くになり、9歳までなら81.3%と8割を超える。子供における花粉症の発症は比較的早く、小学生低学年までに大多数が確認されることになる。

花粉症の発症事例はこの半世紀ほどの間に累乗的に増加しており(自然治癒がほとんど無いため)、現代病・国民病とも言い換えられることも多い。さらに原因が多種多様におよび、解消のための決定打に欠ける点も悩ましい。子供においても早期からその症状が確認される事例が多々に及んでいる実態を考慮すると、行政機関においては多方面展開的な対処が求められよう。



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