マイボイスコムは2011年2月25日、介護に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、介護が必要な家族がいる・いた人は全体の3割強に達していることが分かった。また現在進行形も含めて介護経験者にとって、半数以上は介護の対象が「自分の親」であり、居住スタイルは「同じ家に同居」がもっとも多く、対象の4割を超えているという結果が出ている(【発表リリース】)。
今調査は2011年2月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万3290人。男女比は48対52、年齢階層比は10代1%・20代11%・30代29%・40代32%・50歳以上27%。
高齢化社会を迎えるにつれて、今後確実に増加するであろう介護周りの問題。【理研、クマな介護支援ロボット「RIBA」を発表】のように科学技術の恩恵を受けようとする動きもある一方、【アマゾンが 介護ストアを オープンし 6000品目 ずらりと展開】などさまざまな介護向けアイテムの展開も行われるようになった。また、【6割が自覚する介護者ストレス】のように介護をする側における社会的な問題もクローズアップされつつある。
今件は(やや調査母体に偏りがあるものの)介護周りの実態を知る上で貴重なデータといえる。まず「現在介護をする対象が家族に居る」あるいは「いた経験がある」人は3割強に達している。
↑ 自分の家族で介護が必要な人がいるか・いた経験があるか(別居含む、複数回答可)
一方、「要介護者が家族に居る・居た」ではなく、「自分自身が家族などの介護をしている・した経験がある」人は全体のうち18.1%(グラフ略)。1割強は「身近な立場の人に要介護者はいる・いたが、自分は介護していない・いなかった」ことになる。
この介護経験者に対し、誰を介護しているのかを聞いた結果が次のグラフ。もっとも多いのは「自分の親」で過半数。次いで「祖父母」「配偶者の親」の順となっている。
↑ 介護をしている・していた人と、自分自身との関係は(複数回答可、介護経験者限定)
資料を読み解くと「自分の親」は男性、「配偶者の親」「祖父母」は女性で多くなっているとある。女性にとって「配偶者の親」とは夫の親に他ならず、介護を受ける対象は「夫側の親」が多いのかな、という感はある。
気になるのは介護の際の居住スタイル。色々なパターンが想定できるが、もっとも多いのは「同じ家に同居」で4割以上を数えている。二世帯住宅では無いので、これまでの環境に要介護者が加わるということだろうか。
↑ 介護をしている・していた人とは同居していたか。複数いる場合は当てはまるものをすべて(複数回答可)
次いで多いのは「病院」「施設」。これらが1割強ずつを占めるが、トップの「同じ家に同居」よりは遥かに少ない。以下何らかの形での別居との回答が続くがいずれも少数派で、「同じ家に同一世帯として同居」「専門機関に入院」が大勢を占めると見れば良い。これが今現在の介護の実情……と断じるのはリスクが大きいが、概要的には間違ってはいないはずだ。
【介護者ストレスの典型的な危険信号とは】にもある通り、要介護者と介護をする側における問題は日本だけでなく世界共通の検討課題となっている。答えは一つではなく、さまざまな「よりよい道」を創り上げていく必要があろう。
高齢化社会を迎えるにつれて、今後確実に増加するであろう介護周りの問題。【理研、クマな介護支援ロボット「RIBA」を発表】のように科学技術の恩恵を受けようとする動きもある一方、【アマゾンが 介護ストアを オープンし 6000品目 ずらりと展開】などさまざまな介護向けアイテムの展開も行われるようになった。また、【6割が自覚する介護者ストレス】のように介護をする側における社会的な問題もクローズアップされつつある。
今件は(やや調査母体に偏りがあるものの)介護周りの実態を知る上で貴重なデータといえる。まず「現在介護をする対象が家族に居る」あるいは「いた経験がある」人は3割強に達している。
↑ 自分の家族で介護が必要な人がいるか・いた経験があるか(別居含む、複数回答可)
一方、「要介護者が家族に居る・居た」ではなく、「自分自身が家族などの介護をしている・した経験がある」人は全体のうち18.1%(グラフ略)。1割強は「身近な立場の人に要介護者はいる・いたが、自分は介護していない・いなかった」ことになる。
この介護経験者に対し、誰を介護しているのかを聞いた結果が次のグラフ。もっとも多いのは「自分の親」で過半数。次いで「祖父母」「配偶者の親」の順となっている。
↑ 介護をしている・していた人と、自分自身との関係は(複数回答可、介護経験者限定)
資料を読み解くと「自分の親」は男性、「配偶者の親」「祖父母」は女性で多くなっているとある。女性にとって「配偶者の親」とは夫の親に他ならず、介護を受ける対象は「夫側の親」が多いのかな、という感はある。
気になるのは介護の際の居住スタイル。色々なパターンが想定できるが、もっとも多いのは「同じ家に同居」で4割以上を数えている。二世帯住宅では無いので、これまでの環境に要介護者が加わるということだろうか。
↑ 介護をしている・していた人とは同居していたか。複数いる場合は当てはまるものをすべて(複数回答可)
次いで多いのは「病院」「施設」。これらが1割強ずつを占めるが、トップの「同じ家に同居」よりは遥かに少ない。以下何らかの形での別居との回答が続くがいずれも少数派で、「同じ家に同一世帯として同居」「専門機関に入院」が大勢を占めると見れば良い。これが今現在の介護の実情……と断じるのはリスクが大きいが、概要的には間違ってはいないはずだ。
【介護者ストレスの典型的な危険信号とは】にもある通り、要介護者と介護をする側における問題は日本だけでなく世界共通の検討課題となっている。答えは一つではなく、さまざまな「よりよい道」を創り上げていく必要があろう。
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