心臓マッサージアイシェアは2011年4月18日、救命講習に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、救命講習を受けたいと考えている人は約2/3に達していることが分かった。男性よりも女性の方が10ポイントほど受講意欲が高い傾向にある。また具体的な講習内容としては、心臓蘇生法(心臓マッサージなど)、AEDの使用法を知りたい人が大勢を占めている([発表リリース])。



今調査は2011年4月8日から11日にかけて同社の無料メール転送サービス「CLUB BBQ」の会員に対しててインターネット経由で行われたもので、有効回答数は922人。男女比は53.7対46.3、年齢階層比は20代2.3%・30代45.0%・40代52.7%。

以前【応急処置の大切さを実体験できるバス停】でも触れたように、事故や災害に遭遇した際、救急車などの専門機関が処置を行うまでの間、どれだけ適切な救命措置を施せるかが患者の生死を分かつこともある。「知らなかった」「できなかった」で救えたかもしれない命を救えなかった、あるいは状態が悪化してしまった場合、それに気がついた自分自身も深い心の傷を負いかねない。確率的には滅多にそのような場面に遭遇する機会はないが、けっしてあり得ない話ではない。

今件調査母体(注意書きによれば東日本大地震の被災地域は除かれている)に対し、救命講習を受けたいか否か、すでに受けた経験がある人は再度受けたいかを尋ねたところ、全体では約2/3が受講を希望するという結果が出た。

↑ 救命講習を受けられる場所が分かれば受けてみたいか(経験者は「あらためて」受けたいか)
↑ 救命講習を受けられる場所が分かれば受けてみたいか(経験者は「あらためて」受けたいか)

自分の予定よりも優先する形で受けたいとする人は1割前後だが、都合がつけば受けたいとする人は過半数。合わせると2/3程度の人が受講の意向を持っている。男女別で見ると男性よりも女性の方が受講意欲が高いのが分かる。

対象となる講座によって、受けられる救命方法は多種多様。それでは一番知りたいのはどのような救命方法だろうか。もっとも多い回答率を得た項目は「心臓蘇生法」、具体的には気道確保や人工呼吸、心臓マッサージの類だった。

↑ 救命講習で最も知りたいことは(受けたい人限定)
↑ 救命講習で最も知りたいことは(受けたい人限定)

「心臓蘇生法」(気道確保や人工呼吸、心臓マッサージ)、「AEDの使用法」と心臓周りの方法を知りたい人でほぼ半分を占めている。これは心臓の蘇生の必要性が状況的にはもっとも遭遇しそうなこと、そしてそのような事態に遭遇した場合、一刻の猶予も無い場合が多いことから、必然性の高さを認識していると考えられる。また、男女別に見ると女性の方が「AEDの使用法」に対するニーズが高く、機械ものの取扱いが苦手なのかな、という感はある。

さて、具体的な「救命講習」の受講方法だが、地方自治体・消防署などが窓口になっている。例えば東京消防庁管轄内なら、【応急アドバイス】のページの中の【応急手当講習会】に詳細が書かれている。講習修了者には認定証も交付されるので、興味がある人は受講してみるのも良いだろう。



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