「加齢黄斑変性」CMノバルティス ファーマは2011年6月7日、「加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)」を中心とした眼の疾病に関するインターネット意識調査結果を発表した。それによると調査母体においては、白内障や緑内障を知っている人はほぼ全員だったものの、「加齢黄斑変性」を知っていると答えた人は4割強でしかなかった。しかもそのうち、患部部位を正しく答えられた人は2/3程度だった(【発表リリース】)。



今調査は2011年4月13日から5月9日にかけてインターネット経由で50-70代の男女に対して行われたもので、有効回答数は3300人。男女比・年齢階層比は非公開。

「加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)」とはAMD(Age-related Macular Degeneration)とも略される目の疾患で、歳をとるに伴い目の網膜にある黄斑部が変性を起こす(悪性の血管が生じる)というもの。症状としては、視界がゆがんだりぼやけたり不鮮明になったり中心が黒く見えるなどして視力が低下していく(詳細は専用サイト【加齢黄斑ドットコム】などを参考のこと)。


↑ 「加齢黄斑変性」に関するノバルティス ファーマの啓蒙動画。非常に分かりやすい。

この「加齢黄斑変性」も含め、シニア層がかかりうる主な眼の疾病について認知度を確認したところ、白内障や緑内障はほぼ全員が知っていると答えた。

↑ 次の病気のことを知っているか(眼疾患認知度)
↑ 次の病気のことを知っているか(眼疾患認知度)

一方今件調査のメインテーマである「加齢黄斑変性」を「知っていると答えた」人は4割強でしかなかった。しかもこの4割強のうち、病症の部位が「目」であると正しく認識している人は63.8%でしかなく、残りは「皮膚」「脳など」「分からない」という間違った認識、あるいは部位すら詳しく認識していないという状態だった。

↑ 加齢黄班変性とは身体のどの部分の病気か(「知っている」と回答した人限定)
↑ 加齢黄班変性とは身体のどの部分の病気か(「知っている」と回答した人限定)

つまり、部位レベルで「正しく」加齢黄班変性を認識していた人は28.2%(931人/3300人)でしかなかったことが分かる。

公式サイトなどによれば、加齢黄班変性は加齢と共に起きるという現象は判明しているものの、詳しい原因は分かっていない。病気の進行度や重症度、また病型によって治療法はいくつかあるものの、放っておくと失明の恐れもあるとのこと。現時点では認識度も低いが、病症として存在し、少なからぬ人が発症することに違いない。チェックの仕方は誰にも簡単にすぐできるものなので、気になる年齢に達した人は、折を見て調べてみるとよいだろう。



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