検診ノバルティス ファーマは2011年6月7日、「加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)」を中心とした眼の疾病に関するインターネット意識調査結果を発表した。それによると調査母体においては、過去に一度も眼科健診を受けたことが無い人は約15%に達していることが分かった。さらに過去1年間の受診無しで区切ると、全体のほぼ2/3の人が該当する。また眼科検診の経験者においても、定期健診をしている人は1割に満たず、眼鏡を創る場合や何らかのトラブルの際に検診する人が多数を占めていることが確認されている(【発表リリース】)。



今調査は2011年4月13日から5月9日にかけてインターネット経由で50-70代の男女に対して行われたもので、有効回答数は3300人。男女比・年齢階層比は非公開。

今回調査結果を基にした別記事(【「加齢黄斑変性」知ってる人は4割強。でも実際は……】など)にもあるように、「加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)」のような加齢と共に発症リスクが高まる眼科系の疾患は複数存在する。「加齢黄斑変性」は特に進行が早く、放置しておくと失明する危険性もあるため、定期的な眼科検診で早期発見をするのが望ましい。

ところが今調査母体では、定期検診を含めても眼科受診の経験が無い人は15.1%、経験はあるが直近1年間では受診していない人は過半数に達し、合わせてほぼ2/3の人が「直近1年間では眼科検診を受けていない」と回答する結果となった。

↑ 眼科受診経験は(定期検診も含む)
↑ 眼科受診経験は(定期検診も含む)

さらに眼科受診経験がある人に対し、どのような理由で受診をしたのかを複数回答で聞いたところ、定期検診は1割に満たず、多くが「目の周りで変化を生じたので、それをきっかけにして受診した」人であることが分かった。

↑ 眼科受診理由(複数回答、経験者限定)
↑ 眼科受診理由(複数回答、経験者限定)

「眼鏡・コンタクト作成」「以前から通院」は別にしても、何らかの違和感を覚えて専門医に相談するという姿勢は極めて健全、というより正しい行いといえる。その一方で定期検診者がほとんどいないのは、今件主要テーマの「加齢黄斑変性」のような、進行スピードが速い病症の場合、対応が遅れてしまうリスクを背負う事になる。何らかの形で定期健康診断を行う機会が得られるのなら、眼科検診の項目にもチェックを入れることをお勧めしたい。



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