熱中症対策ライフネット生命保険は2011年8月5日、20代から50代の働き人を対象にした「クールビズ」に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、熱中症対策として「普段から飲用水を持ち歩くなどして水分補給を欠かさない」という意見に同意する人は、ほぼ100%に達していたことが分かった。同意の意志の強さに違いはあるが、十分な休息・栄養補給・天候などの環境情報への配慮もほぼ全員という結果が出ている。また、自分の周囲の人に対する声のかけあいも9割近くの値を示している(【発表リリース】)。



今調査は2011年7月7日から11日にかけて携帯電話を利用したインターネット経由で働き人に対して行われたもので、有効回答数は1000サンプル。男女比は1対1、年齢階層比は20代334人・30代334人・40歳以上332人。

昨今の電力事情を受けてエアコンの利用が差し控えられ、その代替手段とした「暑さ対策」で購入されたアイテムとしては、「うちわ・扇子」がトップについている。扇風機や清涼スプレーなど、多くの人が手を伸ばしたであろう物品の名前が上位に連なっている。

↑ 今年の夏、暑さ対策のために自分自身や会社で買った物(複数回答)
↑ 今年の夏、暑さ対策のために自分自身や会社で買った物(複数回答)(再録)

とはいえ代替手段に手を出していない人も3割強に達し、さらに色々手を尽くしてもエアコンの涼しさを完全に補完できる保証は無い。今年はこれまで以上に暑さによる病症、代表的な事例として「熱中症」に注意を払わねばならない。

それではその「熱中症」への対策として有益とされている事柄に対し、調査母体はどの程度の必要性を覚えているだろうか。それを尋ねた結果が次のグラフ。

↑ 熱中症対策についてどの程度必要と感じているか
↑ 熱中症対策についてどの程度必要と感じているか

一番シンプルにして確実なのは、水分補給を忘れないこと。本人が自覚していなくても、実は身体が水を欲している場合もあり、のどが渇いてなくとも「熱中症対策だから」と意図的に、定期的に水を飲用した方が良い場合も多い(外歩きの営業さんなどは特にそうだ)。今件については周知がかなり進んでいるようで、高強度で必要性を覚える人が86.5%に達しているのを含め、ほぼ全員が必要性を覚えている。

以下強度に違いはあれば、ほぼ全員(95%以上)の人が、睡眠などの休息を十分にとること、朝食などの栄養取得をしっかりとしておくこと、天気や温度に気を配り環境の変化を認識しておくことなどの項目で、必要だと感じている。これらの点では周知が徹底しているといえる。

他方「家庭や職場、近所で声をかけあう」は9割足らずに留まっている。他人の行為には極力無関心の傾向が強い昨今においては、むしろ高い値といえるが、それでも他項目と比べればやや低めなのが気になるところ。

ともあれ、各自が先の記事にある「暑さ対策」のアイテム群をフルに活用し、そして熱中症対策の心構えをあらためて認識しつつ、まずは今夏を乗り切りたいものだ。


■関連記事:
【エアコンの設定温度、男女差は大体何度?】
【熱中症についてまとめてみる】



スポンサードリンク