
まずは最新2022年度における学校種類別・年齢階層別の喘息の人の割合。

↑ 喘息の人の割合(学校種類別)(2022年度)

↑ 喘息の人の割合(年齢階層別)(2022年度)
5歳から6歳に成長すると急に値が高まり、11歳までは2%台後半の高い値を示す。この年齢は小学校時代に該当する(おおよそ6歳から12歳までが該当する)。小学校の環境が喘息を誘発するのではなく、「小学校に進学して身体検査などを綿密に行う」「保護者の健康意識が高まる」などの理由から、喘息が”発覚する”ものと思われる。中学校へ進学するにつれて値が低くなるのは、身体的な成長の他、環境がやや開放的になることが考えられるが、このデータだけでは確証は持てない。一方で高等学校でも1%台後半は喘息持ちとの実態を示していることになる。
これを男女別に見ると、一様にして女性の方が低い値を示している。

↑ 喘息の人の割合(男女別・学校種類別)(2022年度)
幼稚園から高等学校まで、男女間では男性が女性よりも高い値との結果が出ている。原因は不明だが、中高生の場合は「女性の方が生育が早く、体力が付きやすいから」と考えることができる(その場合でも幼稚園・小学校の説明はつかない)。ホルモンの影響によるものとの説もあるが、まだ類推の域を出ていない。
最後に経年推移。

↑ 喘息の人の割合(学校種類別)

↑ 喘息の人の割合(学校種類別)(2001年度以降)
いくぶんの起伏、順位の変動はあるが、概して喘息保有者は増加傾向にあった。収録されているもっとも古い1967年度分では、幼稚園0.29%・小学校0.25%・中学校0.08%・高等学校0.03%だったのに対し、2022年度ではそれぞれ1.11%・2.85%・2.23%・1.71%となっている(幼稚園ではむしろ減ってしまっている)。
これは前述の通り健康意識の高まりで診断をする人が増え、結果として喘息持ちであることが判明した、と考えられる。つまり喘息持ちそのものが増加したのではなく、露呈・確認数が増えたと考えた方が自然ではある。無論高度経済成長期を中心に、工業化や自動車の普及で生じた大気汚染が原因で、喘息を罹患する割合が増えたのも一因だろう。
一方最近の動きとしては、2010年度から2011年度を天井として、減少の動きが見受けられる。
【 Msd マニュアル 家庭版】では喘息について
などの解説が施されている。かつて日本で生じていた喘息(の子供)の増加は、海外でも現象として起きているようだ。
喘息は他人からの見た目以上に、本人にさまざまな負担が課せられる。特に体力の消耗ぶりは想像を絶するものがある。何しろ日常絶え間なく行われる呼吸プロセスで、多分に息苦しさと疲労を覚えてしまうのである。身内も含め、もし周囲に喘息持ちの人(特に子供)がいたら、十分以上の配慮を願いたい。
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↑ 喘息の人の割合(年齢階層別)(2022年度)
5歳から6歳に成長すると急に値が高まり、11歳までは2%台後半の高い値を示す。この年齢は小学校時代に該当する(おおよそ6歳から12歳までが該当する)。小学校の環境が喘息を誘発するのではなく、「小学校に進学して身体検査などを綿密に行う」「保護者の健康意識が高まる」などの理由から、喘息が”発覚する”ものと思われる。中学校へ進学するにつれて値が低くなるのは、身体的な成長の他、環境がやや開放的になることが考えられるが、このデータだけでは確証は持てない。一方で高等学校でも1%台後半は喘息持ちとの実態を示していることになる。
これを男女別に見ると、一様にして女性の方が低い値を示している。

↑ 喘息の人の割合(男女別・学校種類別)(2022年度)
幼稚園から高等学校まで、男女間では男性が女性よりも高い値との結果が出ている。原因は不明だが、中高生の場合は「女性の方が生育が早く、体力が付きやすいから」と考えることができる(その場合でも幼稚園・小学校の説明はつかない)。ホルモンの影響によるものとの説もあるが、まだ類推の域を出ていない。
最後に経年推移。

↑ 喘息の人の割合(学校種類別)

↑ 喘息の人の割合(学校種類別)(2001年度以降)
いくぶんの起伏、順位の変動はあるが、概して喘息保有者は増加傾向にあった。収録されているもっとも古い1967年度分では、幼稚園0.29%・小学校0.25%・中学校0.08%・高等学校0.03%だったのに対し、2022年度ではそれぞれ1.11%・2.85%・2.23%・1.71%となっている(幼稚園ではむしろ減ってしまっている)。
これは前述の通り健康意識の高まりで診断をする人が増え、結果として喘息持ちであることが判明した、と考えられる。つまり喘息持ちそのものが増加したのではなく、露呈・確認数が増えたと考えた方が自然ではある。無論高度経済成長期を中心に、工業化や自動車の普及で生じた大気汚染が原因で、喘息を罹患する割合が増えたのも一因だろう。
一方最近の動きとしては、2010年度から2011年度を天井として、減少の動きが見受けられる。
【 Msd マニュアル 家庭版】では喘息について
・増加の原因についての仮説は複数あるが解明されていない。
・アメリカ合衆国では子供の6パーセントが喘息持ち。
・特定物質(刺激物)に誘発されて喘息の発作が生じることがある。
・発症の危険因子は多数判明している。遺伝的要素、妊婦の喫煙、都市部住居など。
・アレルギーとの関連性も示唆。
・アメリカ合衆国では子供の6パーセントが喘息持ち。
・特定物質(刺激物)に誘発されて喘息の発作が生じることがある。
・発症の危険因子は多数判明している。遺伝的要素、妊婦の喫煙、都市部住居など。
・アレルギーとの関連性も示唆。
などの解説が施されている。かつて日本で生じていた喘息(の子供)の増加は、海外でも現象として起きているようだ。
喘息は他人からの見た目以上に、本人にさまざまな負担が課せられる。特に体力の消耗ぶりは想像を絶するものがある。何しろ日常絶え間なく行われる呼吸プロセスで、多分に息苦しさと疲労を覚えてしまうのである。身内も含め、もし周囲に喘息持ちの人(特に子供)がいたら、十分以上の配慮を願いたい。
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