そして検査結果通達の問診日。ぎっしりと埋まっている待合室の中で自分の番号が呼ばれるのを待つ時間の長いこと長いこと。オマケに予約時間から実際に呼ばれるまで20分も遅延したので、心配度はフルスロットル。「もし胃がん宣告されたら、やっぱり第一声は『がーん』だろうか。医者もあ然とするだろうな」と馬鹿なことを考えて心を落ち着かせようとするも、やはり動転している状況を覆すことはできない。



もし「がん」と宣告されたらどうしよう。いやそんなはずはない、と思いたい……という考えを巡らせながら医者と対峙。

説明は次の通りだった。

「胃がんではない。良性のポリープなどで心配はしなくても良い」
「ただし来年も同じ時期に胃カメラで様子を見た方が良い(これは検査直後に渡されたプリントに書かれてあった通り)」
「逆流性食道炎の傾向は確認できない」

まずは「胃がんではない」ということで一安心。一方、逆流性食道炎ではないという話には驚いた。今までの治療はなんだったのか。しかしさらなる説明によれば、「逆流性食道炎とは炎症が起きている状態なので、現在その傾向が見られないということは、炎症そのものが薬で抑えられているからではないか。一方、呑酸(どんさん。胃酸などが逆流して口の中に酸っぱさを覚えること)が今なお起きているのは、胃の形状も含めた体格的な問題かもしれない。もう少しやせれば治るかも」とのこと。

当方はといえば、この2、3年、特に逆流性食道炎の診断を受けてから、随分と体重を落としており、現在はほぼ平均体重の状態。別の健康診断でも医師から褒められるほどのもの。さらに体重を落とすとなると、かなりハードな環境が求められる。しかし呑酸も辛い状態に違いない。少しずつ、気を付けながら体重減少にトライをしていこう。



色々な意味で今回は良い経験をすることとなった。特に「がん」という病症を身近に感じる体験が出来たのは、不幸中の幸い…と表現して良いのか、それとも「災い転じて福となす」と表すべきなのかは分からないが、貴重な体験には違いない。

プライバシーの問題もあり、一部事実から差し換えている部分、ぼかして記述している部分もある。しかし少しでも類似の状況に置かれている人、悩んでいる人の助けになれば幸いである。



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