オールアバウトが運営する生活トレンド研究所は2014年1月8日、「4都府県の防災意識」に関する調査結果を発表した。それによると調査対象母集団では、防災グッズとしてもっとも備えられているものは「」だった。86%の人が防災用としてストックしていると答えている。次いで「懐中電灯」が81%、「電池」が62%と続いている(【発表リリース:「東京・静岡・大阪・兵庫の防災意識」に関する調査を実施】)。



今調査は2013年12月5日から11日にかけて、東京都・静岡県・大阪府・兵庫県在住の20歳から59歳の男女に対し、インターネット経由で行われたもので、有効回答数は2628人。男女比、5歳区切りの世代構成比はほぼ均等割り当て。

自然災害などに備え、防災グッズは日頃から常備すべきではあるが、先の東日本大地震・震災を経て、さらにその整備気運は高まっている。かつては防災の日として関東大震災の起きた9月1日が認知され、その日に合わせて防災関連の啓蒙がなされていたが、東日本大地震・震災以降は年2回、9月1日だけでなく3月(11日)にも災害への備えを再認識する人が増え、各種啓蒙も行われるようになった。

今件では防災グッズ、災害への備えとしての備蓄品の整備状況を尋ねている。それによるともっとも多くの人が整備している防災グッズは「水」だった。86.4%の人が(量はともかく)備蓄している。

↑ 防災グッズで揃えているもの(複数回答)
↑ 防災グッズで揃えているもの(複数回答)

「水」が最多回答数を示しているのは、先の震災で何かと苦労した人が多かったのが最大の原因。最近では備蓄専用の長期間保存可能なタイプの飲料水も手軽に購入できるようになったため、整備が進んでいるものと思われる。「電池」も多分に先の震災の経験によるところが大きい。

次いで多いのは「懐中電灯」で80.9%。大規模災害と比べると発生頻度が高い停電、さらには特定箇所の電球や蛍光灯切れなどにも使えるため、常備している人が多いようだ。そして「缶詰・レトルト食品」「カップめん」「乾パン・缶入パン」など保存食としはお馴染みの食品も続く。

mobile solar L ブラック MS101-BK情報収集用機材としては「携帯ラジオ」が58.9%と6割近くに達しており、昨今のラジオ視聴率・普及率と比して考えると、かなりの高率であることが分かる。これも先の震災の経験が多分に活かされているのだろう。「携帯電話用バッテリー」は24.6%と1/4近く。大規模災害の際に情報収集・発信ツールとして欠かせない存在となった携帯電話だが、電気が無ければただの文鎮に過ぎない。通常の蓄電池や、太陽光発電ユニットタイプのものなど多種多様な種類があるが、普段は使わなくともいざという時のために備えておく人が、先の震災以降増えたものと考えられる。とはいえ数字的にはまだまだ低め。

全体的には良く知られている防災グッズの整備状況はある程度進んでいるものの、指摘されると「なるほど確かに」的なものの備蓄度が低めな感はある。例えば「防寒具」「ビニールシート」が好例だ。またリリースでも指摘されているが、表上に無いものとして「ヘルメット」「マスク」「フード付きの雨がっぱ」なども欠かせない。

飲食品は定期的な取り換えが必要になるが、それ以外のものは一度整備してしまえば年単位でそのまま維持することができる(電池系統は要注意だが)。上記グラフをチェックリスト代わりにして、未整備のものがあれば、これを機会に防災グッズを充実させてみてはいかがだろうか。


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