
糖尿病とは体内の各組織を動かすエネルギー源となるブドウ糖が、細胞内に上手く運ばれず、血液内に留まってしまう症状。ホルモンの一種であるインスリンが不足したり、うまく細胞に作用しないことで起きる。
また糖尿病は大きく4つ「1型」「2型」「遺伝子異常や他の病気が引き金となるもの」「妊娠糖尿病」に分けられるが、多くは「1型」「2型」に該当する。前者は子供のうちに始まることが多く、かつては小児糖尿病などと呼ばれていた。後者は食事や運動などの食生活によって肝臓や筋肉へのインスリンの働きが悪くなったり、インスリンの出る量が少なくなって起きる。日本では95%以上がこの「2型」タイプであり、糖尿病が一般的には「生活習慣病」の代表的な病症の一つとされるのも、これが起因となっている。
調査対象母集団のうち血液検査を行った人(20歳以上)を対象とし、その検査から取得した各種パラメータや調査票の関連項目を基に、「糖尿病が強く疑われる人(強度の糖尿病リスク者。すでに糖尿病の診断を受け治療中の人も含まれる)」「糖尿病の可能性を否定できない人(弱度のリスク保有者)」「それ以外」に区分。そのうち前者2つについて、年齢階層別に集計したのが次のグラフ。例えば男性70歳以上は「強く疑われる」が26.4%とあるので、男性70歳以上の人のうち、1/4強は糖尿病の可能性が多分にある、あるいはすでに診断されて治療中となる。

↑ 「糖尿病が強く疑われる人」「糖尿病の可能性を否定できない人」の割合(20歳以上、男女別・年齢階層別)(2019年)
年齢階層別では歳を経るほど率が増えていく。70歳以上では男性で42.6%、女性で36.1%が「強い疑い」「可能性の否定ができない」状態にある。「強く疑われる」に限定しても、男性では60代以上で約1/4割(男性60代以上はほぼ4人に1人が「糖尿病か、糖尿病が強く疑われる状態」)。女性は1割台までに留まっているのと比べると、男性の比率の高さには驚かされる。
これを経年変化と今回の分を合わせて見たのが次のグラフ。

↑ 「糖尿病が強く疑われる人」「糖尿病の可能性を否定できない人」の割合(20歳以上)
例えば2018年の女性のようにイレギュラーな動きを示す場合もあるが、おおよそ男女ともに増加する傾向が見られる。「強く疑われる」の値だけを見ても、その実情と危機感が認識できるはずだ。
これらの値に各年の人口推計値を掛け合わせ、推計人数を算出したと報告書にある値の推移が次のグラフ。概要報告書などに推計人数の記載が無いものの、強弱のリスク率が公開されている年に関しては、人数が表記されている年と同じ計算方法で推計人数を算出している。

↑ 「糖尿病が強く疑われる人」「糖尿病の可能性を否定できない人」の推計人数(20歳以上、男女計、万人)
年数の間隔が同一でないため増減具合を比較する際には注意が必要だが、「強く疑われる」数は漸増、「可能性を否定できない」数は横ばいと見てよいだろう。
グラフ化は略するが、「糖尿病が強く疑われる人」に該当する人のうち、現在治療を受けている人は55.6%に達している。糖尿病は放置しておくと多様な合併症を引き起こす。特に「糖尿病神経障害」「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」から成る3大合併病は高い発症率とリスクで知られている。
厚生労働省でも「健康日本21」の中で【糖尿病ホームページ】のように専用ページを創り、各種情報を提供している。確率的には自分自身はもちろんだが、身近な人の発症を見聞きすることが多分にありえる病気である以上、一通りの知識と予防策を学んでおくことをお勧めしたい。
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調査対象母集団のうち血液検査を行った人(20歳以上)を対象とし、その検査から取得した各種パラメータや調査票の関連項目を基に、「糖尿病が強く疑われる人(強度の糖尿病リスク者。すでに糖尿病の診断を受け治療中の人も含まれる)」「糖尿病の可能性を否定できない人(弱度のリスク保有者)」「それ以外」に区分。そのうち前者2つについて、年齢階層別に集計したのが次のグラフ。例えば男性70歳以上は「強く疑われる」が26.4%とあるので、男性70歳以上の人のうち、1/4強は糖尿病の可能性が多分にある、あるいはすでに診断されて治療中となる。

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これを経年変化と今回の分を合わせて見たのが次のグラフ。

↑ 「糖尿病が強く疑われる人」「糖尿病の可能性を否定できない人」の割合(20歳以上)
例えば2018年の女性のようにイレギュラーな動きを示す場合もあるが、おおよそ男女ともに増加する傾向が見られる。「強く疑われる」の値だけを見ても、その実情と危機感が認識できるはずだ。
これらの値に各年の人口推計値を掛け合わせ、推計人数を算出したと報告書にある値の推移が次のグラフ。概要報告書などに推計人数の記載が無いものの、強弱のリスク率が公開されている年に関しては、人数が表記されている年と同じ計算方法で推計人数を算出している。

↑ 「糖尿病が強く疑われる人」「糖尿病の可能性を否定できない人」の推計人数(20歳以上、男女計、万人)
年数の間隔が同一でないため増減具合を比較する際には注意が必要だが、「強く疑われる」数は漸増、「可能性を否定できない」数は横ばいと見てよいだろう。
グラフ化は略するが、「糖尿病が強く疑われる人」に該当する人のうち、現在治療を受けている人は55.6%に達している。糖尿病は放置しておくと多様な合併症を引き起こす。特に「糖尿病神経障害」「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」から成る3大合併病は高い発症率とリスクで知られている。
厚生労働省でも「健康日本21」の中で【糖尿病ホームページ】のように専用ページを創り、各種情報を提供している。確率的には自分自身はもちろんだが、身近な人の発症を見聞きすることが多分にありえる病気である以上、一通りの知識と予防策を学んでおくことをお勧めしたい。
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