
今調査は2014年12月16日から17日にかけてインターネット経由で20歳から59歳の男女に対して行われた。有効回答数は1000件で、男女比、10歳区切りの世代構成比は均等割り当て。調査協力会社はネットエイジア。
会社役員や自由業、自営業者は別として、多くの就業者は歳を経ると定年退職を迎えることになる。当然それ以降は就業で収入を得られなくなるので、これまでに培った貯蓄や退職金、さらには公的年金や私的年金で生活をまかなうことになる。このような収入体系において、老後の生活は年金だけでは経済的に不安であるとの意見が増えている。
年金を受給する人の増加と年金保険料を支払う人の減少に伴い、受給額が漸減しているのが不安増加の一因ではあるが、現状ではどれほどの人が不安なのか。今調査対象母集団では9割強の人が不安を感じていることが分かった。

↑ 「老後の生活は年金だけでは不安」の意見に自分の考えは?
不安は感じないとの意見の人はわずか5.8%に留まっている。しかも「不安を感じる」派のうち71.4%は強い不安を実感しており、年金受給額に対する強い不足感を覚えていることが分かる。
年金で老後の生活を支えきれないとなれば、その分、事前に貯金をしておき、それを切り崩したり利殖して増やすことで生活費を確保しなければならない。それでは老後に備えてどれだけの貯金があれば良いと考えているのだろうか。またその理想的貯金額に対し、実際には自分自身がどれだけの貯金が可能かと考えているのか。厳しい現実を見せつけられる結果が出ている。

↑ 老後に備えて貯金がいくらあれば安心か/実際どれ程の貯金が出来ると考えているか
安心できる金額は1000万円から3000万円台、5000万円台、さらには1億円以上に一定率の回答が集約しており、意見が大きく三分されていることが分かる。詳しい試算は別として、大よそこれだけあれば十分だろうという目検討的な予算に、これらの金額が該当するものと考えられる。
他方、実際に自分自身が老後までに貯められるであろう金額はいくぶんシビアで、そして現実的。理想額と比べて少ない金額の区分に寄り集まる形で分散しているが、大よそ4000万円台までキレイな形で下降するように回答率は減っている。それでも5000万円台や1億円以上にそこそこの回答者がいるが、安心額の回答者と比べればかなり少ない。
平均額は安心金額が3162万円、実際予想金額が1307万円で、その差額は1855万円。安心金額が予想通りだとすればその額だけ老後の生活費が不足することになるし、その額がそのまま老後における不安の大きさに直結する。先行する今調査に関する記事で、一番の生活不安要素は経済面であるとの結果が出ているが、その不安は老後の生活への目論見にまでつながっている次第である。
ちなみに定年退職を65歳と仮定し、現時点で平均寿命が男性80歳・女性87歳の概算値を用いると、老後生活は男性で25年、女性で32年となる。その値でそのまま不足額を割ると、男性は約74万円、女性は58万円。
つまり年間で男性は74万円・女性は58万円上乗せがあれば、老後の金銭的不安は無くなる試算が出来る。平均給与や加入期間、加入制度などによって大きく異なるので一概には言えないが、現状の公的年金受給額の5割程度から2倍の加算が必要。
……試算はしてみたが、事実上不可能な額に違いない。
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不安は感じないとの意見の人はわずか5.8%に留まっている。しかも「不安を感じる」派のうち71.4%は強い不安を実感しており、年金受給額に対する強い不足感を覚えていることが分かる。
年金で老後の生活を支えきれないとなれば、その分、事前に貯金をしておき、それを切り崩したり利殖して増やすことで生活費を確保しなければならない。それでは老後に備えてどれだけの貯金があれば良いと考えているのだろうか。またその理想的貯金額に対し、実際には自分自身がどれだけの貯金が可能かと考えているのか。厳しい現実を見せつけられる結果が出ている。

↑ 老後に備えて貯金がいくらあれば安心か/実際どれ程の貯金が出来ると考えているか
安心できる金額は1000万円から3000万円台、5000万円台、さらには1億円以上に一定率の回答が集約しており、意見が大きく三分されていることが分かる。詳しい試算は別として、大よそこれだけあれば十分だろうという目検討的な予算に、これらの金額が該当するものと考えられる。
他方、実際に自分自身が老後までに貯められるであろう金額はいくぶんシビアで、そして現実的。理想額と比べて少ない金額の区分に寄り集まる形で分散しているが、大よそ4000万円台までキレイな形で下降するように回答率は減っている。それでも5000万円台や1億円以上にそこそこの回答者がいるが、安心額の回答者と比べればかなり少ない。
平均額は安心金額が3162万円、実際予想金額が1307万円で、その差額は1855万円。安心金額が予想通りだとすればその額だけ老後の生活費が不足することになるし、その額がそのまま老後における不安の大きさに直結する。先行する今調査に関する記事で、一番の生活不安要素は経済面であるとの結果が出ているが、その不安は老後の生活への目論見にまでつながっている次第である。
ちなみに定年退職を65歳と仮定し、現時点で平均寿命が男性80歳・女性87歳の概算値を用いると、老後生活は男性で25年、女性で32年となる。その値でそのまま不足額を割ると、男性は約74万円、女性は58万円。
つまり年間で男性は74万円・女性は58万円上乗せがあれば、老後の金銭的不安は無くなる試算が出来る。平均給与や加入期間、加入制度などによって大きく異なるので一概には言えないが、現状の公的年金受給額の5割程度から2倍の加算が必要。
……試算はしてみたが、事実上不可能な額に違いない。
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