
今調査は2015年3月6日から9日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は3000人。男女構成比は1対1、年齢構成比は15-29歳、30代、40代、50代、60歳から79歳の仕切りで均等割り当て。その後国勢調査の地域・性別・年齢人口構成比に応じたウェイトバックを行っている。
まず今調査対象母集団(ウェイトバック実施後の値のため、該当年齢層における国内状況の実態に近しいものとなる)の婚姻関係や子供の人数を示したものが次のグラフ。大よそ15歳以上における世間一般の現状と見て良い。

↑ 婚姻関係(2015年3月)

↑ 子供の人数(2015年3月)
婚姻者は6割、未婚者は3割強。法的には未婚だが事実婚の人が0.7%、かつて結婚していたが今は一人身の人に該当する離別者・死別者が合わせて1割足らず。子供の数はゼロが4割強で1人が14.3%、2人が31.4%で、子供が必要と考える人においては2人の人が一番多い。
このような調査対象母集団に対し、自分が考えるもっとも理想的な子供の人数を尋ねた結果が次のグラフ。ボリュームゾーンは2人から3人で、合わせて2/3近くに達している。

↑ 自分にとって理想的な子供の人数(2015年3月)
現在の回答者自身の子供の人数による仕切り分けはしていないので、15歳以上の人全体としての総意となるわけだが、子供は要らないとする意見は1割強。また、分からないとする人もほぼ同率存在し、合わせて1/4を超えている。具体的に子供が欲しい人においては、2人・3人との意見が大多数で、1人、4人以上は少数でしかない。
これを回答者の性別、年齢階層別に仕切り分けしたのが次のグラフ。

↑ 自分にとって理想的な子供の人数(2015年3月)(属性別)
青系統がゼロ、赤系統は濃くなるほど人数が増えるように配色しているが、男性は歳を経るほど赤の色合いで濃い部分が増えていく、女性は40代までは赤系統が減り青が増え、50代に入ると再び赤系統が増えていくのが分かる。
男性は年上(これが年齢階層によるものか、世代によるものかは、単一調査からのみでは判断ができない)になるほど多くの子供を欲しているが、女性は40代までは逆に子供は少ない方が良いとの考えに至っている。これは多分に子育ての実情の中にあり、子沢山による負担を実際に知っているがための動きと考えられる。見方を変えると男性は女性ほど、育児に係わる負担を認識していないようだ。
この傾向は加重平均による平均値を算出すると良くわかる。

↑ 自分にとって理想的な子供の人数(2015年3月、「分からない」を除いて再計算、平均値)
男性は一様に増加しているが、女性は40代まで緩やかな減少傾向を示している。50代以降になると急激に増加するのは、回答者自身が子育てを終えて、現場から離れたことによるものと考えれば道理は通る。
なお上記の通り、この「理想的な子供の人数」だが、年齢階層別による動きなのか、それとも各世代の特性なのかは、単一の調査からのみでは判断できない。たとえば男性30歳未満では1.61人と平均値を下回っているが、この世代が10年分歳を取った場合、現在の30代と同じ値を見せるのか、それともやはり1.61人前後に留まるのかは分からない。つまり単なる年齢による判断の違いなのか、世代による価値観の違いかは判断できないということ。どちらが正しいのかを確認するためにも、継続的な調査を望みたいところだ。
■関連記事:
【3人までの世帯は間もなく8割…構成人数別世帯数の推移(2015年)(最新)】
【日本の出生率と出生数(2015年)(最新)】
【理想と予定、子供の数の推移…(下)理想数まで子供を持たない理由(2010年分反映版)】
まず今調査対象母集団(ウェイトバック実施後の値のため、該当年齢層における国内状況の実態に近しいものとなる)の婚姻関係や子供の人数を示したものが次のグラフ。大よそ15歳以上における世間一般の現状と見て良い。

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↑ 子供の人数(2015年3月)
婚姻者は6割、未婚者は3割強。法的には未婚だが事実婚の人が0.7%、かつて結婚していたが今は一人身の人に該当する離別者・死別者が合わせて1割足らず。子供の数はゼロが4割強で1人が14.3%、2人が31.4%で、子供が必要と考える人においては2人の人が一番多い。
このような調査対象母集団に対し、自分が考えるもっとも理想的な子供の人数を尋ねた結果が次のグラフ。ボリュームゾーンは2人から3人で、合わせて2/3近くに達している。

↑ 自分にとって理想的な子供の人数(2015年3月)
現在の回答者自身の子供の人数による仕切り分けはしていないので、15歳以上の人全体としての総意となるわけだが、子供は要らないとする意見は1割強。また、分からないとする人もほぼ同率存在し、合わせて1/4を超えている。具体的に子供が欲しい人においては、2人・3人との意見が大多数で、1人、4人以上は少数でしかない。
これを回答者の性別、年齢階層別に仕切り分けしたのが次のグラフ。

↑ 自分にとって理想的な子供の人数(2015年3月)(属性別)
青系統がゼロ、赤系統は濃くなるほど人数が増えるように配色しているが、男性は歳を経るほど赤の色合いで濃い部分が増えていく、女性は40代までは赤系統が減り青が増え、50代に入ると再び赤系統が増えていくのが分かる。
男性は年上(これが年齢階層によるものか、世代によるものかは、単一調査からのみでは判断ができない)になるほど多くの子供を欲しているが、女性は40代までは逆に子供は少ない方が良いとの考えに至っている。これは多分に子育ての実情の中にあり、子沢山による負担を実際に知っているがための動きと考えられる。見方を変えると男性は女性ほど、育児に係わる負担を認識していないようだ。
この傾向は加重平均による平均値を算出すると良くわかる。

↑ 自分にとって理想的な子供の人数(2015年3月、「分からない」を除いて再計算、平均値)
男性は一様に増加しているが、女性は40代まで緩やかな減少傾向を示している。50代以降になると急激に増加するのは、回答者自身が子育てを終えて、現場から離れたことによるものと考えれば道理は通る。
なお上記の通り、この「理想的な子供の人数」だが、年齢階層別による動きなのか、それとも各世代の特性なのかは、単一の調査からのみでは判断できない。たとえば男性30歳未満では1.61人と平均値を下回っているが、この世代が10年分歳を取った場合、現在の30代と同じ値を見せるのか、それともやはり1.61人前後に留まるのかは分からない。つまり単なる年齢による判断の違いなのか、世代による価値観の違いかは判断できないということ。どちらが正しいのかを確認するためにも、継続的な調査を望みたいところだ。
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