
今調査の調査要件は先行記事【一日の平均歩数は男性7200歩・女性6200歩(2016年)(最新)】を参照のこと。
食事として食される食品はさまざまな仕切り分けの仕方があるが、その一つに主食・主菜・副菜の分け方がある。具体的には
とするもの。栄養補助食品やお菓子の類、飲み物はこれらには該当しない。
この仕切り分けに基づき、3つの区分に該当する食品をすべて含む食事をしているか否か、どれほどの頻度でしているかを尋ねた結果が次のグラフ。主食・主菜・副菜がすべてそろった食事は、食品の種類の観点ではバランスがとれていると見ることができるため、今件結果は食生活におけるバランスの良し悪しをはかる一つの指標になる。また冒頭で例示した通り、多忙さや調理の億劫さから食事を簡略化した場合、概して3区分がそろうことは無いため、日常生活における食生活への重点度合いを推し量ることも可能となる。

↑ 主食(ごはん、パン、麺類などの料理)、主菜(魚介類、肉類、卵類、大豆・大豆製品を主材料にした料理)、副菜(野菜類、海藻類、きのこ類を主材料にした料理の3つを組み合わせて食べることが1日に2回以上あるのは週に何日あるか(2015年)
3区分そろった食事の頻度が高いほど緑系統、低いほど赤系統で着色しているが、男女ともに若年層ほどバランスのとれた食事をする頻度が低く、歳を重ねるにつれて多くなっていくことがわかる。他方男女別では男性が40代まではほぼ変わらずに推移して50代以降にバランスのとれた食事をする人が増えてくるのに対し、女性は押しなべて歳と共に増加する傾向を示している。男性は就業者が多分にいるため、3区分そろった食事をとる暇が無い、独身者の場合は作る技量が無い、面倒くさいなどの事情が多々あるものと考えられる。
他方男女ともに定年退職を迎えているであろう60代を過ぎても、3割前後は週に2、3日しか3区分の組み合わせを持つ食事を1日2回以上していない。高齢単身者によるものか、夫婦のままでも食事を作るのが面倒になったのか、今件公開データからでは確認ができないが、食事のバランスが健康にも大きな影響を与えうることを考えると、あまり良い現状とは言い難い。
他方、3区分の組み合わせのうち、どの種類が欠けているかに関しては、副菜がもっとも多いとの結果が出ている。

↑ 主食・主菜・副菜のうち、組みあわせて食べられないもの(複数回答、全種類組み合わせの食事の頻度が「ほとんど毎日」以外の人)(2015年)
冒頭で挙げた例ならカップ麺(主食)と揚げ物(主菜)を合わせて調達し、サラダ(副菜)は買わずにパスしてしまうといった事例だろうか。主菜には野菜が多く含まれているものもあるため(例えば野菜炒め)、それを食してしまえば副菜は必要ないとの認識もあるかもしれない。
他方、副菜がトップにあることに変わりは無いが、歳を経るに連れて主食や主菜の回答率が増えてくる傾向も見受けられる。高齢になるほど肉の摂取量が減る、食事量そのものが減るために多様な味わいを楽しめる主菜や副菜で満腹感を得られるため、主食には手をつけないケースも増えてくるのだろう。また、主食を構成するパンにしてもご飯にしても、まとまった量で販売している場合が多く、小分けで調理するのも面倒なため、調理がおっくうになる高齢層では敬遠されるのも一因かもしれない。
主食・主菜・副菜の仕切り分けの観点では反則技かもしれないが、今件調査結果から推測されるような、調達や調理が面倒、小食の上でバランスを取るのが困難であるのなら、小分けされた多品目の食事が一度にとれる幕の内弁当的なものや、丼もの、定食の類は重宝されるべきなのだろう。
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【シニアが日頃の食事で困ること、トップは「塩分調整」】
【平日と休日の食事時間帯】
食事として食される食品はさまざまな仕切り分けの仕方があるが、その一つに主食・主菜・副菜の分け方がある。具体的には
・主食……ごはん、パン、麺類などの料理
・主菜……魚介類、肉類、卵類、大豆・大豆製品を主材料にした料理
・副菜……野菜類、海藻類、きのこ類を主材料にした料理
・主菜……魚介類、肉類、卵類、大豆・大豆製品を主材料にした料理
・副菜……野菜類、海藻類、きのこ類を主材料にした料理
とするもの。栄養補助食品やお菓子の類、飲み物はこれらには該当しない。
この仕切り分けに基づき、3つの区分に該当する食品をすべて含む食事をしているか否か、どれほどの頻度でしているかを尋ねた結果が次のグラフ。主食・主菜・副菜がすべてそろった食事は、食品の種類の観点ではバランスがとれていると見ることができるため、今件結果は食生活におけるバランスの良し悪しをはかる一つの指標になる。また冒頭で例示した通り、多忙さや調理の億劫さから食事を簡略化した場合、概して3区分がそろうことは無いため、日常生活における食生活への重点度合いを推し量ることも可能となる。

↑ 主食(ごはん、パン、麺類などの料理)、主菜(魚介類、肉類、卵類、大豆・大豆製品を主材料にした料理)、副菜(野菜類、海藻類、きのこ類を主材料にした料理の3つを組み合わせて食べることが1日に2回以上あるのは週に何日あるか(2015年)
3区分そろった食事の頻度が高いほど緑系統、低いほど赤系統で着色しているが、男女ともに若年層ほどバランスのとれた食事をする頻度が低く、歳を重ねるにつれて多くなっていくことがわかる。他方男女別では男性が40代まではほぼ変わらずに推移して50代以降にバランスのとれた食事をする人が増えてくるのに対し、女性は押しなべて歳と共に増加する傾向を示している。男性は就業者が多分にいるため、3区分そろった食事をとる暇が無い、独身者の場合は作る技量が無い、面倒くさいなどの事情が多々あるものと考えられる。
他方男女ともに定年退職を迎えているであろう60代を過ぎても、3割前後は週に2、3日しか3区分の組み合わせを持つ食事を1日2回以上していない。高齢単身者によるものか、夫婦のままでも食事を作るのが面倒になったのか、今件公開データからでは確認ができないが、食事のバランスが健康にも大きな影響を与えうることを考えると、あまり良い現状とは言い難い。
他方、3区分の組み合わせのうち、どの種類が欠けているかに関しては、副菜がもっとも多いとの結果が出ている。

↑ 主食・主菜・副菜のうち、組みあわせて食べられないもの(複数回答、全種類組み合わせの食事の頻度が「ほとんど毎日」以外の人)(2015年)
冒頭で挙げた例ならカップ麺(主食)と揚げ物(主菜)を合わせて調達し、サラダ(副菜)は買わずにパスしてしまうといった事例だろうか。主菜には野菜が多く含まれているものもあるため(例えば野菜炒め)、それを食してしまえば副菜は必要ないとの認識もあるかもしれない。
他方、副菜がトップにあることに変わりは無いが、歳を経るに連れて主食や主菜の回答率が増えてくる傾向も見受けられる。高齢になるほど肉の摂取量が減る、食事量そのものが減るために多様な味わいを楽しめる主菜や副菜で満腹感を得られるため、主食には手をつけないケースも増えてくるのだろう。また、主食を構成するパンにしてもご飯にしても、まとまった量で販売している場合が多く、小分けで調理するのも面倒なため、調理がおっくうになる高齢層では敬遠されるのも一因かもしれない。
主食・主菜・副菜の仕切り分けの観点では反則技かもしれないが、今件調査結果から推測されるような、調達や調理が面倒、小食の上でバランスを取るのが困難であるのなら、小分けされた多品目の食事が一度にとれる幕の内弁当的なものや、丼もの、定食の類は重宝されるべきなのだろう。
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