先行する形で【子供達の視力の推移】において、文部科学省が2026年2月13日に発表した2025年度版の【「学校保健統計調査」】の確定値を基に、子供たちの視力の推移を確認した。今回はある意味で推移よりも気になる人もいるであろう、直近分となる2025年度の視力の実情を、多方面から見ていくことにする。学校種類別・年齢別の裸眼視力状況
まずは2025年度における学校種類別・年齢階層別の裸眼視力状況。裸眼とは眼鏡などの視力矯正の道具を用いずに直接目で見た時のこと。眼鏡をかけていない人はそのまま、眼鏡をかけている人は外した状態での視力となる。

↑ 裸眼視力(学校種類別)(2025年度)

↑ 裸眼視力(年齢階層別)(2025年度)
全般的には年齢が上になるに連れて視力は低下する。視力が0.7を割り込むと眼鏡などの視力矯正が必要とされるが、小学校では2割台半ば、中学生では5割近く、高校生ではほぼ6割が該当することになる。年齢階層別に見ても学校種類別で急に上昇するような、バウンド的な動きはなく、ほぼ均等に上昇を示している(一部イレギュラーが生じているが)。
男女別に見ると幼稚園時点ではほぼ同じだが、小学生以上になると確実に女性の方が視力は低下する。

↑ 裸眼視力(男女別・学校種類別)(2025年度)
成長期には男性よりも女性の方が早熟であることはよく知られているが、それが一因なのかもしれない。あるいはライフスタイル、特にプライベートでの時間における目の使い方の差異が、そのまま視力に表れたのだろうか。
眼鏡やコンタクトレンズを使っている人は
視力が0.7を割り込むと眼鏡やコンタクトレンズを用いることが望まれるとの話は繰り返し言及しているが、実際にはそれに該当した人すべてが使っているわけではない。次に示すのは視力矯正者、つまり眼鏡やコンタクトレンズで自分の視力を矯正している人の割合である。

↑ 視力矯正者率(男女別・学校種類別)(2025年度)

↑ 視力矯正者率(男女別・年齢階層別)(2025年度)
視力の低い人の割合とほぼ同様に、低年齢ほど低い値で、年齢が上になるとともに該当者の割合は増えていく。学校種類とともに急激に増えていくわけではなく、年齢によってジワリと増加していく。また男性よりも女性の方が高い率、中学生以降は男女差が大きく出るようになるのも、視力の低下状況と同じ。
なお視力矯正の方法は大きく分けて眼鏡をかけるか、コンタクトレンズをつけるかとなるが、両方を使い分けている人も多々いる。学校でのコンタクトレンズの使用状況は文科省の調査によると、2023年度時点で小学6年生はコンタクトレンズのみ使用0.62%・眼鏡との併用2.37%、中学3年生はコンタクトレンズのみ使用1.13%・眼鏡との併用14.75%(【児童生徒の近視実態調査】)。小中学生では視力矯正者のうちコンタクトレンズ使用者は少数となる。
視力の低さから明らかに視力矯正が必要だと思われるにもかかわらず、していない人も一定率が確認できる。

↑ 視力非矯正者で裸眼視力が0.3未満の人の割合(対全体比)(2025年度)
例えば高等学校生では全体の5.78%が、裸眼視力が0.3に満たず、明らかに眼鏡などをかけた方がよいにもかかわらず、着用していない計算になる。
視力が低いのには単に目が悪いだけでなく、他の疾患の可能性もある。いずれにせよ、そのままでは物が見えにくいのはもちろん、物事の理解に難儀したり、心境的に飽きっぽくなるなどの弊害の元となる可能性も否定できない。面倒くさがらずに精密な検査を受けた上で、適切な視力の矯正を願いたいものだ。
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