
食事を提供する場での間接喫煙が不快
今調査の調査要項は先行記事【周りの人のたばこの煙を不快に思う人は83.2%(最新)】を参考のこと。
先行記事「周りの人のたばこの煙を不快に思う人は83.2%(最新)」にある通り、調査対象母集団においては周りの人のたばこの煙について不快に思う人(「不快に思う」+「どちらかといえば不快に思う」)は83.2%。

↑ 周りの人のたばこの煙について不快に思うか(2022年8月)(再録)
そこで不快に思う人に対し、具体的にどのような場所で不快に思ったのかを複数回答で聞いた結果が次のグラフ。もっとも多くの人が挙げたのは「路上」で、70.2%の人が同意を示した。

↑ 周りの人のたばこの煙を不快に思った場所(複数回答、周りの人のたばこの煙について不快に思った人限定)(2022年8月)

たばこの忌避が進んでから多数設けられるようになった屋外喫煙所の周辺を意味する「屋外喫煙所の近く」でも39.4%との結果が出ている。たばこの煙を隔離するために設けられた施設で、その周辺に影響が生じてしまうのは好ましい話ではない。
男女・年齢階層別に
続いてこれを複数の属性別に確認する。まずは男女別。

↑ 周りの人のたばこの煙を不快に思った場所(複数回答、周りの人のたばこの煙について不快に思った人限定、男女別)(2022年8月)
間接喫煙をしてしまうことへの不快感を覚えるのには、その場所にいる必要がある。「路上」「食堂・レストラン・フードコートなど主に食事を提供する店舗」「屋外喫煙所の近く」「ベランダ・バルコニー・共同住宅の共用部分など」で女性が男性よりも特段大きな値を示しているのは当然の話かもしれない。一方で「居酒屋・バー・スナックなど主に酒類を提供する店舗」「パチンコ・麻雀・カラオケなどの遊興・娯楽施設」「事務所」などでは男性の方が女性にかなりの差をつけて高い値をつけているのも納得のいく話。
次いで年齢階層別。

↑ 周りの人のたばこの煙を不快に思った場所(複数回答、周りの人のたばこの煙について不快に思った人限定、年齢階層別)(2022年8月)
男女別同様、年齢階層別でも、該当する場所に足を運ぶ度合いがそのまま値に反映されている傾向が強い。同じ場所に同じような時間帯・頻度で足を運んでも、年齢階層によって不快に思う度合いが異なるということは考えにくい。
「食堂・レストラン・フードコートなど主に食事を提供する店舗」なら中年層、「路上」「居酒屋・バー・スナックなど主に酒類を提供する店舗」なら若年層から中年層、「タクシーや鉄道などの車内」なら中年層。「公園・児童遊園」で20-30代が飛び抜けているのは、子供を連れて遊びに行く機会が多いからだろう。
見方を変えればこれらの上位にある場所は、多くの人が該当する「周りの人のたばこの煙について不快に思う人」にとって、禁煙化を推し進めてほしい場所でもある。個々の場所の運営側には色々と考えさせられる結果に違いない。
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