
今調査に関する調査要項は先行記事【一日の平均歩数は男性6794歩・女性5942歩(最新)】を参考のこと。
次に示すのは世帯年収別に区分した上で、主要な生活習慣の項目に関して、該当するか否かを尋ねたもの。詳細の解説は無いが世帯年収には就業収入以外に不動産収入、株式による配当、そして年金なども含まれる。年金生活者の多くは貯蓄の切り崩しで生活費を補てんするため、必然的に世帯収入は低めとなる。
ただし今回の世帯年収区分では、年齢階層と世帯員数による多変量解析を行い、各種調整はしてある。つまりそれぞれの世帯年収で、年齢階層や世帯構成人数は同率ずつ存在している状況になっている。世帯年収200万円未満の区分内では高齢の年金生活者の比率が大きいといったアンバランスな状態の統計値ではない。
まずは男性。

↑ 世帯年収別生活習慣(20歳以上、男性)(2018年)
運動習慣のある無しに関しては、世帯年収との相関関係は無いように見える。一方で習慣的喫煙や健康診断の未診、歯の本数が20本未満は低世帯年収の方が高い値が出ている。あくまでも相関関係であるが、金銭的な余裕が乏しい人ほど、たばこをよく吸い、健康診断を敬遠し(あるいは行く余裕が無く)、歯の治療や管理に疎いからか歯が残っていない人が多いことになる(繰り返しになるが高齢層の比率は各世帯年収層で同率であり、200万円未満で高齢者の割合が多いわけでは無い)。医者の不養生とはよく聞くことわざではあるが、低世帯年収者の不養生とでも表現すべきだろうか。
一方で多飲酒、睡眠不足、肥満者率は高世帯年収の方が高い値が出ている。世帯年収が高くなるほど飲酒率も高い値を示すのは海外でも知られている話だが、飲酒にはそれなりのコストが必要だからかもしれない。また睡眠不足は世帯年収に応じて忙しくなるからだろうか。
女性も男性と基本的には変わらない。

↑ 世帯年収別生活習慣(20歳以上、女性)(2018年)
運動習慣や多飲酒、歯の本数に関しては法則性は無い。他方、習慣的喫煙や睡眠不足、健康診断未診は低世帯年収の方が高い値。男性では高世帯年収の方が高い値を示していた睡眠不足が、女性では低世帯年収の方が高い値となるのは、共働きが影響しているのだろうか。肥満者率は高世帯年収の方が高めで、これも男性と同じではある。
今件は回答時の状況を確認したものであり、過去の状況までは反映されていない。飲酒の多少、寝不足、喫煙状態などはともかく、肥満であるか否かや歯の本数はこれまでの生活習慣が多分に影響する。とはいえ世帯年収が急激に変化する状況も考えにくいため、現状の世帯年収が継続している状態での結果と見なしても大きなぶれは無いだろう。
繰り返しになるが、今件はあくまでも相関関係の結果を記したもので、因果関係を立証するものではない。高世帯年収者に肥満者が多いのは事実ではあるが、高世帯年収になると肥満になりやすいことを証明するものではない。傾向が確認できること、因果関係がある程度推測できること、そしてその推測を裏付けるための他方面での調査検証のきっかけとなるものと見なせばよいだろう。
■関連記事:
【男は中年・女は高齢ほど肥満者が多い法則(最新)】
【毎日吸う人も1日1箱足らずが上限…年齢階層別喫煙動向(JT発表)(最新)】
【「80歳で20本の自分の歯」達成者は50.2%(2017年)(最新)】
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ただし今回の世帯年収区分では、年齢階層と世帯員数による多変量解析を行い、各種調整はしてある。つまりそれぞれの世帯年収で、年齢階層や世帯構成人数は同率ずつ存在している状況になっている。世帯年収200万円未満の区分内では高齢の年金生活者の比率が大きいといったアンバランスな状態の統計値ではない。
まずは男性。

↑ 世帯年収別生活習慣(20歳以上、男性)(2018年)
運動習慣のある無しに関しては、世帯年収との相関関係は無いように見える。一方で習慣的喫煙や健康診断の未診、歯の本数が20本未満は低世帯年収の方が高い値が出ている。あくまでも相関関係であるが、金銭的な余裕が乏しい人ほど、たばこをよく吸い、健康診断を敬遠し(あるいは行く余裕が無く)、歯の治療や管理に疎いからか歯が残っていない人が多いことになる(繰り返しになるが高齢層の比率は各世帯年収層で同率であり、200万円未満で高齢者の割合が多いわけでは無い)。医者の不養生とはよく聞くことわざではあるが、低世帯年収者の不養生とでも表現すべきだろうか。
一方で多飲酒、睡眠不足、肥満者率は高世帯年収の方が高い値が出ている。世帯年収が高くなるほど飲酒率も高い値を示すのは海外でも知られている話だが、飲酒にはそれなりのコストが必要だからかもしれない。また睡眠不足は世帯年収に応じて忙しくなるからだろうか。
女性も男性と基本的には変わらない。

↑ 世帯年収別生活習慣(20歳以上、女性)(2018年)
運動習慣や多飲酒、歯の本数に関しては法則性は無い。他方、習慣的喫煙や睡眠不足、健康診断未診は低世帯年収の方が高い値。男性では高世帯年収の方が高い値を示していた睡眠不足が、女性では低世帯年収の方が高い値となるのは、共働きが影響しているのだろうか。肥満者率は高世帯年収の方が高めで、これも男性と同じではある。
今件は回答時の状況を確認したものであり、過去の状況までは反映されていない。飲酒の多少、寝不足、喫煙状態などはともかく、肥満であるか否かや歯の本数はこれまでの生活習慣が多分に影響する。とはいえ世帯年収が急激に変化する状況も考えにくいため、現状の世帯年収が継続している状態での結果と見なしても大きなぶれは無いだろう。
繰り返しになるが、今件はあくまでも相関関係の結果を記したもので、因果関係を立証するものではない。高世帯年収者に肥満者が多いのは事実ではあるが、高世帯年収になると肥満になりやすいことを証明するものではない。傾向が確認できること、因果関係がある程度推測できること、そしてその推測を裏付けるための他方面での調査検証のきっかけとなるものと見なせばよいだろう。
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