花粉症イメージマイボイスコムは2009年2月23日、花粉症に関する調査結果を発表した。それによると、もっとも効果を感じた花粉症対策用のアイテム、または対処法は調査母体の中では「医師の処方薬」であることが明らかになった。モチはモチ屋ではないが、やはり専門家に診てもらうのが一番、ということなのだろう(【発表リリース】)。



今調査は2009年2月1日から5日の間にインターネット経由で行われ、有効回答数は1万5206人。男女比は46対54で、年齢階層比は30代37%、40代30%、50歳以上18%など。

春一番が吹き、気候が穏やかになるこの季節。本来ならば春の訪れを歓待すべきなのだが、憂鬱な気持ちでカレンダーの数字を見つめつつ、ため息をつく人も多いはず。春は動植物が活性化する時期であると同時に、花粉症の症状が現れる時期でもあるからだ。

花粉症の症状が出てきてもそのまま放置するのも一つの手ではあるが、社会生活を営む以上、何らかの対処が必要となる。当然マスク、目薬、アロマテラピーなど何かと手を打つことになるわけだが、それらの手段のうちもっとも効果を感じたアイテム、あるいは対処法は何だろうか。調査母体中、花粉症の症状がある人の中では「医師の処方薬」がもっとも得票率が高く、3割近くを占めていた。

最も効果を感じた花粉症対策用のアイテム、または対処法は何ですか
最も効果を感じた花粉症対策用のアイテム、または対処法は何ですか

多種多様な花粉症対策が並ぶ中で、群を抜いて「もっとも効果があった」という回答が「医者の処方薬」。やはり個別の体質や症状をくまなく診て、その上で最適な薬を処方してくれるから、なのだろう。同じ薬でも「市販の飲み薬」が第三位・12.6%にとどまっているのは、患者本人の判断で購入した薬であり、それが本人にとってベストな選択なのかどうかは「素人判断」によるものだから、という可能性が高い。

「気軽な」という観点では第二位の「マスク」も捨てがたい。少なくとも花粉がダイレクトに鼻などから侵入するリスクを最小限に抑えてくれるし、鼻水・くしゃみなどもある程度抑えることができる。のどの保護にも役立つし、何より「自分は今花粉症(など)で大変な状態です」ということをさり気なく周囲にアピールできるからだ。

意外に感じるのが、この時期にテレビや雑誌、インターネット上を騒がし露出回数も増える「民間療法的な手法」がほとんど回答欄に登場していないこと。例えば「花粉症に効く食品・飲料」はわずか2.9%に過ぎない。人によってそれなりに効果はあるものも存在するのだろうが、結局他の方法の代替手段程度にしか過ぎず、決定打にはなりえないということか。



むやみやたらと薬に頼るのは良くない、という考えもある。身体の抵抗力・自然治癒力を発動させないと、薬に身体が慣れきってしまい、それらの「元々持っている力」が損なわれてしまうというものだ。とはいえ、身体が従来持っている力で対処しきれていないからこそ、さまざまな症状が起き、花粉症で(言葉通り)頭を痛める状態になっているのも事実。

診察イメージある程度の症状なら、マスクやのど飴などの対処法で我慢するのも一つの手。しかしあまり無理をしていると、花粉症の症状で体力が損なわれ、他の病気を併発してしまうリスクも生じてくる。もちろん社会生活には多大な影響が及ぶ。我慢はストレスを生み、それもまた身体には毒となる。

あまり無理をせず、「もっとも効果がある」という意見が多数の、お医者さんにお薬を処方してもらうのが、長い目で見れば一番賢い手なのかもしれない。