新型インフルエンザイメージWHO(世界保健機構)は2009年4月27日、先に【厚生労働省、豚インフルエンザに関する情報を公開・WHOはフェーズ3を現時点では維持】でお伝えした世界の警戒フェーズについて、状況をかんがみ、これまでの「3」から「4」に引き上げたことを発表した。これにより、ヒトからヒトへの感染が増大している証拠があるとWHOが認識したことになる(【発表リリース、英語】)。





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GoogleMapsにおける豚インフルエンザの報告があった場所のデータ。【ZAR大好きの忘ビロク2-金鉱株で恐慌突破】より

新型インフルエンザの流行状況に関するWHOの警報フェイズ一覧。状況の進展や事前計画活動の実施の必要性を告知するためのもの
新型インフルエンザの流行状況に関するWHOの警報フェイズ一覧。状況の進展や事前計画活動の実施の必要性を告知するためのもので、画像は昨日の時点のフェイズ3を示しているが、先ほど4に引き上げられた。

今件は2009年4月24日、WHOの報道官が「アメリカとメキシコで最近、豚から人間、人間から人間への感染が確認された『豚インフルエンザ』が発症し、24日時点で60人ほどの死亡が確認されている」と発表されたことに端を発する。CDC(アメリカ疾病予防管理センター)では今件ウイルスは「豚・鳥・ヒトの混合型」というこれまでに見つかっていないタイプのもので、感染力は現在のところ不明。

WHOでは26日時点で「フェーズ4への引き上げは情報収集を要する」としていたものの、感染確認が広範囲にわたることが明らかになり、今回の決定となった。なおフェーズ3は「ヒト-ヒト感染は無いか、または極めて限定されている」、今回発動されたフェーズ4は「ヒト-ヒト感染が増加していることの証拠がある」であり、ヒトからヒトへの感染が多数確認されたことを意味する。

また日本政府もこの「フェーズ4」発動を受けて、対策本部を設置すると共に、国内へのウイルス侵入防止(いわゆる水際作戦)や在外邦人支援対策、国外への移動の制限や各種勧告などが行われることになる。

今後逐次各機関から正式な情報伝達や対応策などの発表が行われる。正しい情報を元に、冷静な行動を心がけてほしい。


■参考資料:
【新型インフルエンザ・個人で出来る対策(ガイドライン)】

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【鳥・新型インフルエンザ関連記事:まとめ】




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