風邪薬イメージヤフーバリューインサイトは2009年6月9日、風邪薬市場に関する自主調査の結果を発表した。それによると、調査母体中過去一年間に風邪薬を服用した人において、服用時の風邪の症状でもっとも多かったものは「のどの痛み」であることが分かった。「もっともひどかった症状」も同様に「のどの痛み」であり、風邪薬のニーズとしては「のどの痛み」への対処が大きいことが予想される([発表リリース、PDF])。



今調査はインターネット経由で2009年2月20日から24日にかけて行われ、有効回答数は300。男女比は151対149で、年齢階層比は20代66人・30代83人・40代70人・50代81人。

【セブンイレブンと調剤薬局のアインファーマーシーズが資本業務提携・コンビニ内での大衆薬販売を模索】【セブン&アイとアインファーマーシーズなど、ドラッグストアに関する合弁会社を設立】などにもあるように、改定薬事法の施行で条件さえ整えばコンビニエンスストアでも大衆薬の大部分が購入できるようになり(一方でネット通販は大幅に規制が強化された)、薬の市場は大きな変ぼうをとげるようになった。それではこれまでにおいては、もっとも多用されニーズが大きいであろう風邪薬で、どのような症状が見られた時に薬に手を出す傾向があったのだろうか。複数回答で尋ねた結果、7割以上の人が「のどの痛みがあったときに風邪薬を服用していた」と回答していた。

風邪薬服用時の症状(直近1年間)
風邪薬服用時の症状(直近1年間)

風邪そのものの症状でもっとも発生しやすい症状だから、という考え方も出来るが、少なくとも放置せずに薬を服用しなければならないほど風邪が悪化した時には、多くの人が「のどの痛み」を感じていることが分かる。そしてもっとも「ひどかった」症状でも最多回答数がよせられていることを考えると、「風邪薬の服用で状況を緩和させたい、治したい」風邪の症状のトップは「のどの痛み」と見なすことができよう。

意外なのは「鼻水」の項目。薬服用時に生じている症状としては二番目に位置するが、「ひどかった」症状では「せき」「発熱」に続き四番目に後退する。「鼻水」は発生しやすいが「非常に辛い」という認識は薄いのかもしれない。

発熱イメージ一方「発熱」は服用時の症状としては四番目、ほぼ半数に留まっているものの、「ひどかった症状」としては「のどの痛み」の次についている。【「夜中でもコンビニあれば熱さまし」購入したいニーズは大きい】でも、不意の発熱の際に使う解熱鎮痛剤のコンビニでの需要が高い結果が出ており、「発生する割合はさほど高く無いが、体の負担が大きく辛く感じる場合が多い」と思われる。

24時間いつでも購入のために足を運べ、すぐに薬を手に取ることができる「コンビニでの大衆薬販売」で、これら風邪の症状に対する風邪薬のニーズにどれほど応えることができるのか。そしてお客はどれだけ満足できるのか。今後の市場動向とあわせ、注意深く見守りたいところだ。



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